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2009年11月23日

長く辿れる路地を歩く その2

 
<2本目> とある公園前から
※1本目はこちらです。

長く辿れる路地歩き、2本目のスタート地点はココ。今回は距離が長くないので、最初に地図は載せない。
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▲児童公園としか言い様がない。

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まあこれはちょっと変な位置からだよね。
この路地は、公園の向こうから来ているやや太い道から分岐していると、僕は踏んでる。違うかもしれないけどそのように解釈していただきたい。公共施設やでかいマンションなんてのがあると、古い道のカタチもそれに合わされてしまうんじゃないかなと。
とにかくここから歩き始める。時刻は2時半くらい。1時間ちょっとで歩き終わる予定だ。

杉並001号線と同じく、この路地も微妙なうねりや幅員の増減があるが、このあたりはそれが緩い。
▲二重の白線が鮮やかです。
 左側は酒屋か何かの跡かな。

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▲年季の入った飲食店、そして布団屋跡。

所々には酒屋やよろず屋、そして交番がある。やっぱり、昔の店は昔の道にあり、だ。派出所も昔の往来に合わせて置かれただろうし。住宅なんてのは、あとからバーッとできただけで。
いや住宅しかないと思うような路地も、バカにはできないけどね。どんな路地だってナメちゃいけない。地図を見ただけではわからないハードパンチを繰り出してくる路地もたくさんあるんだ。地図好きの僕は何度も現場でノックアウトされているよ!
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▲こういう佇まい、好きです。

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ここでは年代もののマンションも登場。入口に戸がついていて、前にある電柱・電線といい、全体にレトロな質感だ。こういうのがあると興奮度4割増し。集落みたいなものの歴史とはまた違った味わいがあると思う。
▲いいビルですよね。


小学校の前に商店が。ここに限らず、50%くらいの確率で学校前には文房具店がある。昔はもっとあったはず。最近は学校の統廃合で潰れた文房具店も見るようになった。
その文房具店に続いて何軒か商店がある場合も多いよね。クリーニングとか喫茶店とか美容室とか雑貨屋(もちろん生活雑貨のことね)とか。ほんとにそういう、数軒の店が並んでる風景って好きなんだ!

集まってるのが飲み屋・うどんそば店・寿司屋などの飲食店だけって場合もあるけど、それはまた別の感慨があるね。どうやって集まったんだろう、とか。
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▲僕の母校の前にはなかった。

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横須賀線と東海道新幹線に上下を挟まれて交差する。
路地ばかり歩いていると、こういうのがすごい未来的な建造物に見える。ヤケクソにでかい気がしてくるのだ。これどこ文明の建築物だよ。
▲文明ってすごい。


道は無理矢理センターラインを引っ張られて二車線になる。なぜか二車線になると興味が落ちる。興奮度3割減。でも微妙なくねくねは維持している。
地図だとまっすぐに近く感じても、現地ではくねくねが大きく見えるのはなんでだろう。
車はあまり走っていない。ほかの大通りに繋がってないせいかな。
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▲二車線だけど微クネなライン。

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ちょっと退屈していた矢先、脇道の先に神社が見えたので行ってみた。
本当に小さいお社だ。溶岩っぽい石が石垣に使ってあったり、読めなかったけど石の記念碑みたいなものもあり、そこそこ古いものなんだろう。地元の人が持ちまわりで掃除をやったりしているのが想像できる。
▲妄想に付き合わされる稲荷神社。

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▲コンビニはちょっとひどい姿で閉店。



二車線道路が終わり、また普通の狭い路地に。ここらへんから商店が増える。青果店、鮮魚店、ヤマザキショップ、精肉店などが点在し、ちょっと商店街の欠片みたいな感じになる。
精肉店の看板の支店名からすると「出石」という小字のようだ。
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▲狭い路地だけどやる気ありそうなお店も。

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時おり、でかい敷地の家がある。昔の土地持ちはだいぶ得しただろうな、このへん。大名家の土地とかじゃなかっただろうし。
ちなみに僕や僕の親はそういう財産は一切持ち合わせてないヨ! 土地持ってたら敷地内に路地作るかもしれんな・・・。
▲僕には一生住めない大きさと立地。


ほら、前回も言ったけど、路地歩きではトイレにだけは気を付けなきゃね。
この路地を歩いている時は何も飲まなかった。
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▲極限の時に見たら漏らす。色とかビールとか。

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突然カラータイル舗装になった。長く辿れる路地にはお約束の商店街。あ、2本目じゃ約束が早いですか。
東京の商店街をかなり歩いた自分も、ここは初めて訪ねる場所。なぜか手持ちの地図の商業地の色分けが抜け落ちているのだ。思わぬ商店街の出現にホクホクしつつ歩いた。
▲かなり日が傾き、写真も陰ってしまった。


この商店街は断続的にではあるがまだ営業している店が並んでいる。あきらかに昔からやってそうな業種もある。ワクワク度30%アップだ!
路地の終点ももう少しのはず。
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▲染物店があると歴史ポイント上がりますね。

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和菓子屋さんの「翁最中」。こわい。翁をかたどった小倉餡の最中ですって。普通あんまりかたどらないよ、翁。子供が見たら泣きそう。でもすごくお土産にしたい。僕がもっと裕福で家族でもいたら、こういう店に即入るんだけどなあ。侘びしい一人暮らしだからなあ。ごめんよ翁。
▲ひいばあちゃんの顔に似てる。


大通りを横切る交差点。歩道橋があるので使ってみた。路地の地べた感から一気に高いところへ行くのも気持ちがいい。
で、実は歩道橋も観察テーマとしては面白いと思っている。特に苔とか雑草ね。歩道橋に根付いてる。あれ面白いわ。
と言っても自分でやるような野心はあまりないので、誰か暇な人やってください。
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▲左手の構造物が気になります。

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崩落しそうなのをなんとか防いでいる建物(?)。古いものを大切に、という教えを守って・・・というかそうまでして使いたいものなのか。
あーでも九段下ビルとかもそうだね。仲間仲間。

この先の坂を下っていけば終点。さて、ここはどこなのか・・・?
▲満身創痍、ヘアサロンだけ営業中。

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▲坂を下ると、レトロな食堂前が終点でした。

omori001-25.jpgそう、ここは大田区の大森
地図を表示(GoogleMap)
馬込駅の北で滝王子通り(の続き)から分岐し、山王交番を経て大森駅西口のアーケード街まで辿れる路地である。全行程約1.7kmと短め。ここは大森001号線としよう。
杉並001号線と比べ、ややハイソで品格のようなものを感じた。武蔵野と東海道筋の違いか。いや、宅地の中にある商店の種類の差かな。中華食堂がやたらにあるのとないのとの差、とか。
▲ここわかりやすくて良いスポットですね。


sugi001-03.jpg2本目の長く辿れる路地を見ていただいた。
僕はたまたま、商店街・商店群地蔵などの信仰対象物水路・水路跡掲示物、というような、生活の歴史と匂いを感じさせるものが好きだから路地歩きをやっている。他にも、坂・地上施設・階段・植物・地面・壁・根元・落下物・空の見え方などのテーマを作れば、きっとどんな道だって楽しみがあるだろう。この世にひとつとして同じ路地はないんだからね!

東京以外の都市にもこうした路地はたくさんある。皆さんもたまには何もなさそうな路地へどうぞ!
▲ね!


* * * * * * *

路地歩きは、エンターテイメントだ。
出発前には地図で期待を膨らませる。
現地で歩きながら流れる風景を見て楽しめる。
立ち止まってよく観察してもまた興味深い。
帰ってきてからも良い思い出になる。
こんな楽しいものが、そのへんに転がってるんだよね。
すごいよ。今回、再認識できた。

ただそれを人に伝えることが、僕にはまだまだ難しい。
力不足だったら申し訳ない。路地に。

では、またね! また必ず歩くから。
それまで皆さんさようなら!
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▲締めてみました。


※この1本目・2本目はシリーズ化を見据えた導入記事です。1回やって終わりにできないけど極めるほどにはやらないのが、僕のよくないところです。

タグ:路地 東京都
posted by しかすけ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 路地散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする