<2本目> とある公園前から
※1本目はこちらです。
長く辿れる路地歩き、2本目のスタート地点はココ。今回は距離が長くないので、最初に地図は載せない。 | |
▲児童公園としか言い様がない。 |
ここでは年代もののマンションも登場。入口に戸がついていて、前にある電柱・電線といい、全体にレトロな質感だ。こういうのがあると興奮度4割増し。集落みたいなものの歴史とはまた違った味わいがあると思う。 | |
▲いいビルですよね。 |
横須賀線と東海道新幹線に上下を挟まれて交差する。 路地ばかり歩いていると、こういうのがすごい未来的な建造物に見える。ヤケクソにでかい気がしてくるのだ。これどこ文明の建築物だよ。 | |
▲文明ってすごい。 |
道は無理矢理センターラインを引っ張られて二車線になる。なぜか二車線になると興味が落ちる。興奮度3割減。でも微妙なくねくねは維持している。 地図だとまっすぐに近く感じても、現地ではくねくねが大きく見えるのはなんでだろう。 車はあまり走っていない。ほかの大通りに繋がってないせいかな。 | |
▲二車線だけど微クネなライン。 |
ちょっと退屈していた矢先、脇道の先に神社が見えたので行ってみた。 本当に小さいお社だ。溶岩っぽい石が石垣に使ってあったり、読めなかったけど石の記念碑みたいなものもあり、そこそこ古いものなんだろう。地元の人が持ちまわりで掃除をやったりしているのが想像できる。 | |
▲妄想に付き合わされる稲荷神社。 |
二車線道路が終わり、また普通の狭い路地に。ここらへんから商店が増える。青果店、鮮魚店、ヤマザキショップ、精肉店などが点在し、ちょっと商店街の欠片みたいな感じになる。 精肉店の看板の支店名からすると「出石」という小字のようだ。 | |
▲狭い路地だけどやる気ありそうなお店も。 |
時おり、でかい敷地の家がある。昔の土地持ちはだいぶ得しただろうな、このへん。大名家の土地とかじゃなかっただろうし。 ちなみに僕や僕の親はそういう財産は一切持ち合わせてないヨ! 土地持ってたら敷地内に路地作るかもしれんな・・・。 | |
▲僕には一生住めない大きさと立地。 |
ほら、前回も言ったけど、路地歩きではトイレにだけは気を付けなきゃね。 この路地を歩いている時は何も飲まなかった。 | |
▲極限の時に見たら漏らす。色とかビールとか。 |
突然カラータイル舗装になった。長く辿れる路地にはお約束の商店街。あ、2本目じゃ約束が早いですか。 東京の商店街をかなり歩いた自分も、ここは初めて訪ねる場所。なぜか手持ちの地図の商業地の色分けが抜け落ちているのだ。思わぬ商店街の出現にホクホクしつつ歩いた。 | |
▲かなり日が傾き、写真も陰ってしまった。 |
この商店街は断続的にではあるがまだ営業している店が並んでいる。あきらかに昔からやってそうな業種もある。ワクワク度30%アップだ! 路地の終点ももう少しのはず。 | |
▲染物店があると歴史ポイント上がりますね。 |
和菓子屋さんの「翁最中」。こわい。翁をかたどった小倉餡の最中ですって。普通あんまりかたどらないよ、翁。子供が見たら泣きそう。でもすごくお土産にしたい。僕がもっと裕福で家族でもいたら、こういう店に即入るんだけどなあ。侘びしい一人暮らしだからなあ。ごめんよ翁。 | |
▲ひいばあちゃんの顔に似てる。 |
大通りを横切る交差点。歩道橋があるので使ってみた。路地の地べた感から一気に高いところへ行くのも気持ちがいい。 で、実は歩道橋も観察テーマとしては面白いと思っている。特に苔とか雑草ね。歩道橋に根付いてる。あれ面白いわ。 と言っても自分でやるような野心はあまりないので、誰か暇な人やってください。 | |
▲左手の構造物が気になります。 |
崩落しそうなのをなんとか防いでいる建物(?)。古いものを大切に、という教えを守って・・・というかそうまでして使いたいものなのか。 あーでも九段下ビルとかもそうだね。仲間仲間。 この先の坂を下っていけば終点。さて、ここはどこなのか・・・? | |
▲満身創痍、ヘアサロンだけ営業中。 |
▲坂を下ると、レトロな食堂前が終点でした。
そう、ここは大田区の大森! 地図を表示(GoogleMap) 馬込駅の北で滝王子通り(の続き)から分岐し、山王交番を経て大森駅西口のアーケード街まで辿れる路地である。全行程約1.7kmと短め。ここは大森001号線としよう。 杉並001号線と比べ、ややハイソで品格のようなものを感じた。武蔵野と東海道筋の違いか。いや、宅地の中にある商店の種類の差かな。中華食堂がやたらにあるのとないのとの差、とか。 | |
▲ここわかりやすくて良いスポットですね。 |
2本目の長く辿れる路地を見ていただいた。 僕はたまたま、商店街・商店群、地蔵などの信仰対象物、水路・水路跡、掲示物、というような、生活の歴史と匂いを感じさせるものが好きだから路地歩きをやっている。他にも、坂・地上施設・階段・植物・地面・壁・根元・落下物・空の見え方などのテーマを作れば、きっとどんな道だって楽しみがあるだろう。この世にひとつとして同じ路地はないんだからね! 東京以外の都市にもこうした路地はたくさんある。皆さんもたまには何もなさそうな路地へどうぞ! | |
▲ね! |
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※この1本目・2本目はシリーズ化を見据えた導入記事です。1回やって終わりにできないけど極めるほどにはやらないのが、僕のよくないところです。