※前編からの続きです。
●新大久保駅

池袋はなんか新年なのにしょんぼりした雰囲気すら感じたが、
大久保の大通りはさすがに深夜もエネルギッシュだ。
あちこちにパトカー救急車消防車の赤い三連星がお出ましである。
飲食店もけっこうやってるし、割れた瓶とか転がってるしな!
別に嫌いじゃないっすよ、こういうのね。
街灯に国旗の旗が下がってるけどここで聞こえる日本語はカタコトか警察の人。

●皆中稲荷神社

そんな大久保にあるのが新大久保駅すぐ西の皆中稲荷(かいちゅういなり)。

時刻は2時15分だが参拝客はゆるゆると途絶える気配がない。
自分の前に並んでいる4-5人の全員が「一人」だ。多分。1列だし。
もしくは2列でもいいということを知らないかのどちらか。

パトカーといい組み合わせだったので思わず撮影。
カタコトで警察と言い争っている女性の声を尻目に、北新宿地域へと入っていく。
すると驚くほど静かなる。
●鎧神社

鎧(よろい)神社。遠くにサイレンの音が聞こえるだけになった、静かな住宅地にある大きな神社。1000年以上の歴史があると言われている。
しかしここまで来る間ほとんど人通りがなく、参拝者もほぼいない。まあ2時半という時間帯としては普通なのだけど。静まり返った大きな建物というのは、逆に厳かな感じがするというもの。

●成子天神社

西新宿にある神社といえば、ここと熊野神社。
周囲の開発に合わせてかなり小綺麗かつ開放的になった神社である。都会的ではあるが鎧神社のほうが好きだなぁ。
ここに近づくと、急に風が出てきた。元々6-7mの予報が出ていたが、ビル風もあるのかもしれない。

●十二社熊野神社
十二社(じゅうにそう)熊野神社は新宿中央公園に接した神社で、実は敷地内のこの白い建物は母校の校舎のひとつだった(昨年度までで閉鎖)。ちなみに一応たまーにメディアに出たりしている割に、母校には一切連絡したことがない(笑)。

学生の頃は通り道として使わせてもらっていた熊野神社(公園側からも小路があり入れるのだ)。中央公園も近年だいぶ変わった。
神社はなんか暗くて全然写真が撮れなかった。参拝者はちょいちょいいるんだが。明るいとホームレスが寄ってくるとかそういうアレなのか?


まあ実際、都庁の根本にはホームレスの寝床があり、その間を縫うようにして正月だというのに地下駐車場か何かの工事が行われていた。
ちなみにこの左右の通り、横断歩道が少なくて昔からあんまり好きじゃない。間違って通りに降りてしまうと、歩道橋というか上層に階段で移動し直す必要があるのだ。都庁前駅−新宿西口の地下通路は夜中は使えないしね。この二層構造は車の分離には良いかもなんだけど歩行者にはそんな優しくない。
●新宿駅

新宿の電気街側を抜けて南口へ到達。バスタが完成してからあまり来たことがない。
下の画像の手前には路上でサックスを演奏している人がいた。
ここからまた山手線に乗り、目黒へ向かう。今回はコースが細切れなのでね。

●大圓寺
目黒駅前の写真は撮り忘れた。
大圓寺は駅から急坂(行人坂)を下るところにある。寺は閉まっていたが門の外の目黒川架橋勢至菩薩石像だけは照明つきでこちらを見ていた。


行人坂を下りきったところ、雅叙園の入口のライトアップが綺麗だった。
こういうのが東京の深夜散歩のいいところ。
●大鳥神社

旧目黒村の総鎮守で、東京の大鳥神社の代表格とも言えるが、実はそんなに大きな神社ではない。
4時だというのに参拝者がいるのはさすがである。
隣の大聖院は門が閉じていた。

山手通りを南下し、羅漢寺交差点を目黒不動方面へ入る。旧羅漢寺川の流路である。
●海福寺

中までは入っていないが、海福寺は門が開いていた。五百羅漢寺のひとつ手前にある寺院である。
●五百羅漢寺

羅漢寺川の名前の由来ともなっている寺院。こちらは除夜の鐘はやっていたようだが、すでに閉まっていた。実は一度も中に入った事がない。川跡は何度か歩いてるんだけどね(笑)。
●瀧泉寺 (目黒不動尊)

東京では有数の大きな寺院である目黒不動。写真だと神社みたいに見えるが神仏習合の名残らしい。
このあたりは全体に道路が狭く、日中は境内地を路線バスが通り抜ける地域でもある。
4時15分ということで、参拝客はほとんどおらず。屋台も半分以下が営業しているのみで準備にも忙しく、警備員は最上部に一人のみ。よって若者のちょっとしたたまり場と化していた(中で飲み食いできるスペースもある)。
時間のせいもあるけど少し東伏見稲荷に行った時の雰囲気に似てるなぁ、これ。


とはいえ参拝に来る人が少ない時間帯にこれだけ営業を続けているのはすごい。ここは駅前ではないため、参拝はバスが動いてからが本番だろう。
●桐ヶ谷斎場

目黒不動尊から参道を南東に進むとそのまま桐ヶ谷通りとなる。そう、桐ヶ谷斎場の桐ヶ谷である。
正月にわざわざ通るところではないかもしれないが、今回は地域柄寺院が多かったので墓地横を通るケースも多数あった。結局そんなのは表裏一体である。
●桐ヶ谷氷川神社

桐ヶ谷とは言っても神社はさすがに高台にあり、立派な参道を備えている。
拝殿前にテントがあるのは見栄えがちょっとアレだが。早い時間帯は何かやっていたのかなと思う。

若いカップルが1組先に参拝していたが、もう静かな時間帯。
相変わらず風が強く、篝火から落ちた炭が受け皿に入ってなくて危ない。飛んでいくと火事になるぞ……。

●安楽寺(稲守稲荷神社・稲守陀祇尼尊天)

お寺そのものは閉門していたが、入口にある稲守陀祇尼尊天は照明がつけられている。
●居木神社

大崎駅近くにある居木(いるぎ)神社。
電飾の「迎春」は初めて見た。なんか色合いも含めると中華風かサイバーパンク風にも見える。
ここも参道が相当長く、横の工事現場に沿ってずっと提灯の列ができている。参道を降りるとニュー大崎ビルの裏に出る。
駅からは見えないがこんな神社がすぐ近くにあるのだ。

●大崎駅

結局は5時過ぎに大崎駅に到着。どこかへ行くには半端、待つのも半端という時間。あと足もけっこう痛い(この企画中は割と早足なので)。
かなり待つが6時4分のりんかい線に乗れば市川塩浜にちょうどよく着く。風のせいか上空の雲はかなり晴れているものの、遠くはどうだろうか……。
一旦ベンチで休んでから初日の出を見に行くか決めることにした。あるいは塩浜まで行っても降りずに帰ることもできる(武蔵野線経由)。そもそも窓から日の出が見える場合もあるからね、京葉線。
30分待って、結局初日の出は行くことにした。しかし乗ったりんかい線が5分ほど遅れ、京葉線への最適な乗り換えはできず。とはいえすでに5分ごとくらいに運行する時間帯なので、なんとか初日の出には間に合いそうだ。
●市川塩浜駅・塩浜三番瀬公園
駅から公園までは徒歩5分程度。早足で6時53分に公園に到着。55分に日の出(笑)。
実は車内で「まもなく初日の出が見られます」というアナウンスが入ったが、雲があるから絶対に少し遅れるのだ。
300人くらいは待機していると思うがが窮屈というほどではない。護岸と芝生のかなり広い海岸公園であるし、東にどんどん進むこともできる。



ちなみに大半は車で来ていて、近くに路駐しているせいか、撤収が早い(笑)。
だがここは駅から400mで海岸まで来ることができ、遠景は(駅から約2.5km歩く)新木場緑道公園や新浦安とそんなに変わらないので、実は公共交通機関を使う人にこそお勧めしたい初日の出スポットである。京葉線は始発も早いし、武蔵野線と合わせると本数も多い。
今まで当企画で来なかったのは、単に東京っぽくないからである。初日の出時間帯に京葉線下りに乗るとみんな葛西臨海公園か舞浜で降りるからねぇ実際。
ということで、2024年の初詣初日の出深夜歩きもほぼいつも通りの感じで終了することができた。強風はあったが暖かいので助かった。
行き残した山手線周辺部を回れたので、今後3回(努力目標)のルート選定も楽になりそうなのが嬉しい。おすすめの寺院・神社は今回はあまり浮かばないが……。
過去回を数回ずつまとめた安価なPDF本を作りたいとは思うので、ご興味があれば続報をお待ち下さい。
それでは皆様、良い一年を。お読みいただきありがとうございました。