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2007年01月01日

初詣深夜散歩 2007年・沼津 - 吉原

 今回は、初めての地方での深夜歩きだ。正月なら深夜に歩いていても怪しまれにくいというのもあり、大晦日から元日の帰省のついでにおこなう事にした。もちろん一人で。

 八王子から実家の名古屋まで向かう間で、神社の多そうな地域として、沼津から先の旧東海道沿いが挙げられる。街道の歴史と同じく、きっと神社の歴史も古いのだろう。楽しい散策になりそうだ。

 2006年12月31日23時34分、東海道線の列車で、終点の沼津駅に到着。

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 この時間でも、まだこれは東京からの終電ではない。下車する人はまばらだ。僕は今回初めて沼津市街を歩くが、人口からすると商業地が半端でなく広い。商店街散策家としてはそそられるが、あまりに広すぎはしないか。←何の心配だ。

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 駅から徒歩15分ほどで浅間神社に到着。いくらか地元の人の行列ができていたが、境内に入って並べる程度である。しばらくすると、近くのお寺の鐘が聞こえ、0時をまわる。2007年がやってきた。

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 地元の人に混ざって初詣。一人なのは自分だけ? 15分待ちで参拝できた。甘酒とお汁粉を配っていたが、地元民ではないのでこれは貰わない。神社を出ると、神社を囲むようにずっと行列が続いていた。この規模の神社にしてはかなりの人出ではないかと思う。

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 吉原を目指して西へと歩を進める。市街地内にある、こぢんまりとした山神社(写真下)を過ぎる。ここは境内が狭く、歩道にテントを設置していた。

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 地元の人が甘酒などを振舞っていたが、部外者である自分には入りづらそうだったので通過。しかもでかいバッグ持ってるしなあ。いったい何者かと。

 東間門の交差点近くから路地に入り第六天神社へ向かうが、ここは児童公園のような感じで、お社は小さく、開かれてもいなかった。

 旧東海道をさらに西へ進む。

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 間門八幡(写真上)は人がいたので、ここでもお参り。人出はあまりない。その先の小諏訪に諏訪神社(写真下)があり、ここで三回目のお参り。

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 ここも奥の部屋で地元の方が甘酒等を振舞っていて、声もかけられたが、丁重に(?)辞した。「まったく縁もない土地だけど初詣に来ました」とも言えない。さらに歩き出す。

 旧東海道ということで、歩いていると、往時を偲べる古い家屋が散見できる。歩道が狭い。人や車はあまり見かけない。吉原中央駅へのバス停がところどころにある。大諏訪という地域には八幡神社があるそうだが、奥まったところにあったので状況は未確認のまま通過。

 片浜駅の商店街に近づき、横道へ入って伊勢神明社を覗く。神社というより遺跡公園のようで、ひと気がない。そそくさと本道へ戻る。反対の西山神社も、敷地は広いが児童公園となっていた。

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 その西山神社近くに24時間営業の西友(写真上)を発見。こんな場所でも正月から24時間の店があるんだなあ。・・・少し空腹を感じたので、焼きたらこおにぎりを買った。座る場所はないので、歩きながら食べる。

 青い街灯の暗い東海道を足早に進み、東海道線の踏切を渡る。踏切部分だけは昔の道路幅で狭くなっていた。その先の神明神社も人気がなく、近づきがたかった。ここから先の神社は、提灯はあっても参拝客や地元の人はほとんど見当たらなかった。0時前後にはいたのか、それとも夜明けからなのか。

 原駅前は、なかなか古い商店街があった。ここで脇道へと入り、秋葉神社・富士浅間神社(写真下)を通過。やはり人はいない。

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 原中学校横から、千本松原(つまり海沿い)のほうへ出た。ここが、ものすごく怖い。こちらへと倒れ掛かってくるような、真っ暗な防砂林。建物も工場や配送基地だけ。車はよく通るけど・・・。

 しばらく東海道に戻る道(踏切)がなく、富士ラドンセンター手前の狭い路地からようやく戻れた。この路地もまた、各家の墓地に挟まれていて怖い。踏切では臨時の夜行列車が通り過ぎていった(写真下)。

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 灯かりのついていた三社宮、浅間神社と通過(写真下)。参拝客はおらず。道路がしだいに線路に寄り添っていき、やがてまた踏切。ここは線路を斜め横断していなくて、わざわざ線路と直角の角度に踏切が設置されている。これも昔のままか。

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 千本松原からの広い道と合流し、東田子の浦駅へと向かう。駅前の六王子神社も人がいなかった(写真下)。新聞配達のバイクとすれ違う。大きな水路を渡る橋から海のほうを見ても、やはり真っ暗。都会の深夜歩きにはない自然の暗闇が、一番怖い。

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 やがて、もうもうと煙だか蒸気だかが見えてきた。なんだか嫌な臭いもする。工業地の吉原が近づいてきた。JAの前の電話ボックスで一休みする。このままだと、また時間が余ってしまう。

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 毘沙門天(写真上)では出店の準備が始まっていた。しかし中に参拝客はあまりいない。さらに進んだ木之元神社も同様。これが最後の神社である。

 横に見える線路がたくさん枝分かれし、やがて吉原駅に着いた。まだ4時20分くらいだ。始発までかなりある。自由通路となっている跨線橋を渡り、また電話ボックスで休む。寒いけど。このあたりはコンビニも遠いのだ・・・。初日の出を見れば良かったか、とあとで気づいた。

 とにもかくにも、新年早々、一人でこの20キロ弱を歩いた。ただただ、非常に寂しい感じがした。このあと、静岡-豊橋と乗り継いで無事帰省(実家は名古屋市内です)。母親は、自分が誰かと歩いていると思っていたらしかった。こんなどうしようもない旅に付き合う人など、誰がいるというのだろうか・・・・(笑)。


(歩行日:2006年12月31日-2007年1月1日 編集掲載:2009年11月)
※この記事は旧しかすけサイトの記事を再編集したものです。

これ以降の初詣初日の出深夜歩きの一覧は下記を参照してください。
http://shikasukeito.blogspot.jp/2016/01/blog-post.html
タグ:散策 静岡県
posted by しかすけ at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初詣・初日の出深夜歩き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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