0時10分頃、京王井の頭線で渋谷へ乗りつける。
0時回ったとは思えない、普段通りの降車客の多さ。
しかし歩道橋を渡り六本木通りを進むと、途端に人波が消えた。
青山トンネル、高樹町(写真上)と進んで、以前も通った西麻布。賑わっている。
前回より人が多いのは、まだ若干時間が早いせいか。
六本木ヒルズ(写真下)はあまり明るくはない。
六本木あたりも、路地はいい雰囲気だ(写真下)。
六本木の繁華街に近づくにつれて、テンションの高い人と外国人が増える。
歩道いっぱいにたむろして大声で騒いでいる。喧しさと人の多さに辟易。
怖くて写真は撮れなかった。
飯倉片町に近づくとにわかに静かになり、東京タワーだけがただ美しい。
黒いビルに反射して2本に見えたりもする(写真下)。
今日もまだ東京タワーは消灯していない。
自分が深夜散歩をする時は消灯率が低い気がする。
最初はずっと点灯しているのかとさえ思っていた。
ロシア大使館周辺には警察官が数人いたが、特に何も言われなかった。
飯倉の大きな交差点にあるセブンイレブンでお茶ともちもちチョコパンを買う。
神谷町で中年女性に六本木駅までの道を聞かれた。まだかなり距離があると思うのだが・・・。
その先の虎ノ門は工事まっ盛りでうるさいが、人は少ない。ここで新橋方向へ右折。
このあたりで珍しく猫を発見。深夜歩きではあまり猫を見た事がなかった。
新橋はすでに騒ぎのピークを過ぎたのか、静かになっている。
北へ折れて銀座に入ってすぐ、「手相の研究を〜」という例の奴らがこんな時間に出た。
大声で「いやです」を4回くらい繰り返して追い払う。変に取り合ってはいけない。
さらにそのあと、なんと鼠が駆け出してきた。なんて野生の王国。
山盛りにゴミが集めてあるし、深夜の銀座はあまり雰囲気がよくない。
日本橋の商業地に入り、各銀行や明治屋、高島屋などの前を通過。
実はこの辺りは初めて来た。9年も都内(多摩だけど)に住んでいるのに、
恥ずかしながら来る機会がまったくなかったのだ。
やはり古いデパートや商店は趣があるが、若干小さいのは否めないか。
そして初めて日本橋を徒歩で渡る。人はほとんどいない。なるべく交番の反対を歩く。
三越前(写真下)を通過し新日本橋駅のところで西へと折り返す。暗く寂しいオフィス街だ。
このあたりまでは、ホームレスがほとんどいないのだけはいい。
錦町河岸という寂しい交差点を北へ曲がって神保町のほうへ進む。
西神田一丁目という、使われていないちょっと古いバス停(都電?)ポールがあった。
西神田通りは早朝以外、バスもほとんど走っていない。食べ物屋はやけに充実していた。
大きな駿河台下交差点から、西方向へ折れる。
古書店の多いすずらん通りを横目に、広い表通りの方を歩き、神保町交差点。
交通事故があったようで、警察車両数台と事故車両1台があり、警官が収拾に当たっていた。
神保町から再び北へ進路を取り、水道橋駅を目指す。
東京ドームシティは暗かった。階段で寝ている若者がいて、少し驚く。
ここらあたりから池袋へ出ようという計画もしたのだが、今回は市谷・四谷へと向かう。
濠の反対側の歩道を歩く。いつもは鉄道から眺めているビル街の下だ。
飯田橋の交差点には、変な位置に警官数人の詰める新しめの交番があるが、
歩行者は手前の歩道橋を登るのでとくに問題なし。
続いて先週の昼間通った、神楽坂下を通過。横に見える神楽坂の商店街は思ったより明るい。
市谷見附交差点でまた濠を渡る。水面に映る無人のホームがなかなか見応えがある。
今回の歩行の中では珍しい坂道、日本テレビ通り(新坂)を登る。
昔、ほんのしばらく通っていた芸能事務所(?)が旧日テレ近くにあったのを思い出す。
局が汐留に移転してから、このあたりも静かになったのだろうか。
麹町駅入口のあるところで右へ折れる。白壁が続く路地だ。
そういえば今回は、路地はほとんど歩いていない。
麹町六丁目交差点へ出ると終点の四谷はもうすぐ。
四谷までの所要時間は3時間半くらいだった。
駅をちょっと過ぎたところのジョナサンでご飯を食べ、中央線各停の始発に乗った。
それまでにすっかり空が明るくなった。
冬の深夜だとこの時間が一番堪えるが、この時期は良い。
明け方の空を見ると、ああ、夜通し歩いたのだなあ、という感慨も湧くというもの。
始発で戻ってきた地元の駅はまだ駅員がおらず、
定期券と組み合わせて見せないと意味不明な金額の切符を、切符回収箱に投げ入れて駅を出た。
まだ6時なのに明るすぎて、昼のような感覚になった。
(歩行日:2007年5月27日 編集掲載:2009年11月)
※この記事は旧しかすけサイトの記事を再編集したものです。